第175章

大島莉理が会社へ戻ると、部署はちょうど会議の最中だった。

会議室にはすでに大勢が席に着いている。田中辰哉と部長、前田美咲、佐伯清司――顔ぶれは揃っていた。

そして、あの日ミスをした二人の社員が、少し離れた場所に立たされている。

前田美咲が莉理の腕を引いて席に座らせ、声を落とす。

「田中社長が……責任を取らせるって」

莉理が入ってきた瞬間、二人の表情が揺れた。まるで救いが来た、とでも言うように。とくに男のほうは、隣の女をきつく睨みつけてから莉理へ向き直る。

「大島部長、助けてくださいよ! こんなの俺のせいじゃない! 全部こいつのせいです! こいつがうっかりしたから――クビにするなら...

ログインして続きを読む